Kimi K3とは?できること・Claudeとの違い・コスパ
結論:Kimi K3は、中国のMoonshot AIが2026年7月に公開した大規模言語モデルだよ。使うかどうかを決めるのに必要なことを、できること・他のAIとの違い・お金・注意点の順に全部まとめたよ。
01CHAPTER 01
3分でわかるKimi K3
結論:Kimi K3は、中国のMoonshot AIが2026年7月16日に発表した大規模言語モデルだよ。これだけ大きなモデルなのに中身(重み)がまるごと公開されているのが、いちばんの特徴なんだ。
- 2.8兆総パラメータ重みが公開されているモデルとしては最大級だよ
- 1,040億実際に動くパラメータ全部を毎回使うのではなく、必要な部分だけを動かす仕組みなんだ
- 約100万一度に扱えるトークン長いコードや分厚い資料をまとめて渡せるよ
開発元が公開しているモデル情報より(2026年8月時点)
文章だけじゃなくて画像も同じモデルの中で理解できるし、考えてから答える「思考モード」が常にオンになっているのも新しいところ。どれくらいじっくり考えるかは3段階で切り替えられて、いちばん深く考える設定が最初から選ばれているよ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発元 | Moonshot AI(中国) |
| 発表日 | 2026年7月16日(重みの公開は7月27日) |
| 仕組み | 必要な専門家だけを選んで動かす方式(93層・896人の専門家から16人+共通2人を選ぶ) |
| 扱える長さ | 1,048,576トークン(約100万) |
| 入力できるもの | 文章と画像 |
| 思考モード | 常にオン(じっくり度を3段階で指定・既定はいちばん深い設定) |
| 重みの公開 | あり(独自の「Kimi K3ライセンス」) |
| 最大の出力の長さ | 非公表 |
「パラメータが多い=いつも賢い」ではないから、そこは冷静に見てね。開発元自身も、総合的な性能では先を行くモデルがあると認めているよ。Kimi K3が向いているのは長い文脈をまとめて扱いたいときと、手順を自分で考えて作業させたいときだと考えると分かりやすいかな。
02CHAPTER 02
できること・できないこと
結論:Kimi K3の中身は「賢いチャット」だけじゃないんだ。Web検索・ファイル読み込み・コード実行・資料作成・自動作業までが最初から入っていて、そこが「ただのチャットAI」との違いになっているよ。
やりたいこと別・できること
分厚い資料をまとめて読ませたい
ファイル読み込み
PDF・Word・Excel・PowerPoint・画像・テキストに対応。1ファイル100MBまで、一度に最大50ファイルまで渡せるよ
最新の情報を調べさせたい
Web検索・ページ取得
必要かどうかをKimiが自分で判断して検索するよ。オン・オフの切り替えボタンは無いんだ。URLを直接渡して読ませることもできるよ
数字を集計・グラフ化したい
コードの実行
Pythonをその場で動かして、集計や可視化までやってくれるよ。表計算ファイルの分析にも使えるんだ
資料の形で成果物がほしい
資料の作成
K3はWord・Excel・PowerPoint・PDFを、あとから編集できる形で出力できるよ。ひとつ前の世代のモデルは文章だけなんだ
手順ごと任せてしまいたい
自動で作業するモード
20種類以上の道具を使い分けて、計画→実行→やり直しまで自分で進めるよ。1つの作業に5〜20分かかるけど、画面を閉じていても裏で進むんだ
毎朝の決まった調べ物を自動化したい
定期実行
毎日・毎週・毎月の予約ができて、パソコンを開いていなくてもクラウドで動くよ。無料プランでも2件までなら作れるんだ
動画や画面録画を読ませたい
動画の理解
画面録画を見せて操作の流れを説明させる、といった使い方ができるよ。これはできるAIが少ない領域なんだ
前に話したことを覚えていてほしい
メモリー
好みや習慣を会話をまたいで覚えてくれるよ。健康や住所などの微妙な情報は、頼まない限り覚えないと公式に書かれているんだ
このほかに、資料やチャットをひとまとめにするプロジェクト機能(無料プランは2件・保存容量500MB/最上位プランは100件・50GB)、追加機能を足すプラグイン(無料でも15種類以上)、開発者向けのコマンドライン版とエディタ拡張、パソコンを直接操作させるデスクトップ版もあるよ。
できないこと・できるけど条件があること
-
画像・動画・音声の生成は、そのままではできない
チャットに話しかけるだけでは作れないんだ。プラグインを入れて、K3と組み合わせてはじめて使えるようになるよ。画像は4Kまで、動画は4〜12秒まで作れるの。
ただし読み上げの声は中国語(普通話)と公式に書かれているから、日本語の読み上げに使えるかは確認できなかったよ。
-
通常のチャットからパソコンは操作できない
自動で作業するモードはクラウドで動いているから、手元のパソコンのファイルや社内のネットワークには直接さわれないんだ。
パソコンを操作させたいときは、デスクトップ版を入れて自分で許可する必要があるよ。対応しているのはMacとWindowsだけで、Linux版は見つからなかったよ。
-
外部サービスとの連携は、つなぎ方が限られる
いま広く使われている外部連携のしくみ(MCP)に対応しているのは開発者向けのコマンドライン版とエディタ拡張だけで、ふつうのチャット画面から使えるという記載は見つからなかったよ。
チャット側の拡張手段はプラグインなんだけど、地域によって表示されるプラグインが変わると公式に書かれているから、紹介記事で見たものが自分の画面に出ないこともあるんだ。
-
機能ごとに「使えるプラン」が細かく分かれている
ここがいちばん分かりにくいところ。無料プランでは、自動作業の並列実行・開発者向けのコマンドライン版・常時稼働の自動化・目標モード・優先実行がすべて使えないんだ。
くわしくはコスパの章で、プラン別にまとめているよ。
| 項目 | iPhone・iPad | Android |
|---|---|---|
| 日本での配信 | あり | あり |
| 価格 | 無料(アプリ内課金あり) | 無料(アプリ内課金あり) |
| 日本語表示 | 対応 | 対応 |
| 年齢のめやす | 4歳以上 | 12歳以上 |
Webサイト・ヘルプ・料金ページも日本語で読めるよ。ただし日本語での答えの精度について、開発元が公表しているデータは見つからなかったんだ。日本語向けの試験結果も公開されていないから、このページでは「日本語が得意」とも「苦手」とも書かないでおくね。年齢のめやすはストアで表示が分かれているから、お子さんが使うなら厳しいほうの12歳以上に合わせて考えてね。
03CHAPTER 03
Claudeとどう違う?
結論:大づかみに言うと、Claudeは「無料でも一通りそろっていて、外部サービスとつなぎやすい」、Kimiは「自動で作業させる仕組みが厚くて、画像や動画も扱える」という違いだよ。どちらが上ということじゃなくて、得意な方向が違うんだ。
無料でできること
Kimi
ひとつ前の世代のモデルは使い放題。K3も選べるけど残量を消費する
Claude
Web検索・コード実行・音声・プロジェクト5件・外部連携1件まで無料で使える
1つのファイルの大きさ
Kimi
1ファイル100MBまで
Claude
1ファイル500MBまで・PDFは1,000ページまで
一度に渡せるファイル数
Kimi
最大50ファイル
Claude
1つの会話に20ファイル
画像・動画をつくる
Kimi
プラグインを入れれば作れる(画像4Kまで・動画4〜12秒)
Claude
作らない(公式に明記)。図表はHTMLやSVGで描く
動画ファイルを読む
Kimi
対応(画面録画から操作の流れも読み取れる)
Claude
公式に記載を見つけられなかったよ
決まった時刻に自動で動かす
Kimi
対応。無料でも2件まで。クラウドで動く
Claude
個人向けに同じ機能は見つけられなかったよ
外部サービスとつなぐ
Kimi
開発者向けのコマンドライン版・エディタ拡張のみ。チャットはプラグイン方式
Claude
無料プランを含む全プランでチャットから直接つなげる(無料は1件まで)
声で話しかける
Kimi
機能名はあるけど、対応言語や使い方の案内が見つからなかったよ
Claude
全プランで音声モードあり(英語以外はベータ扱い)
パソコンのアプリ
Kimi
Mac・Windows
Claude
Mac・Windows・Linux
自分で動かせるか
Kimi
重みが公開されているので、設備があれば自前で動かせる
Claude
公開されていない
Claudeでできて、Kimiでは見つからなかったこと
ここでの「できない」は、公式の案内に見当たらなかったという意味だよ。将来できるようになる可能性はあるから、最終的には公式で確かめてね。
- 無料のまま一通り試す:Claudeは無料プランでもWeb検索・コード実行・音声・プロジェクト・外部連携が使えるよ。Kimiの無料プランは、自動作業の並列実行も開発者向けの機能も使えないんだ。
- 声で会話する:Claudeの音声モードは全プランで使えるよ。Kimiは機能名こそあるけど、対応言語の案内が見つからなかったの。
- チャットから直接、外部サービスにつなぐ:Claudeは無料プランでも1件つなげるよ。
- 数百ページのPDFを1本そのまま渡す:Claudeは1ファイル500MB・1,000ページまで。Kimiは1ファイル100MBまでなんだ。
- Linuxのパソコンで使う:Claudeのデスクトップ版はLinuxにも対応しているよ。
Kimiでできて、Claudeでは見つからなかったこと
- 画像や短い動画を作る:Claudeは「画像生成ツールのようには画像を作らない」と公式にはっきり書いているよ。
- 動画ファイルを読ませる:画面録画を渡して操作の流れを説明させる、といった使い方ができるんだ。
- たくさんの作業を並列で走らせる:Kimiは最大300の小さな担当に分けて同時に進める仕組みを持っているよ(有料プランから)。
- 決まった時刻に自動で動かす:パソコンを開いていなくてもクラウドで実行されるよ。無料でも2件まで。
- 一度に50ファイル渡す:Claudeは1つの会話に20ファイルまでなんだ。
- 自分のサーバーで動かす:重みが公開されているのはKimiだけだよ。
乗り換えより「使い分け」が現実的だよ。いまClaudeやChatGPTで困っていないなら、無理に乗り換える必要はないの。Kimiが効いてくるのは「長い資料をまとめて読ませたい」「手順ごと自動で回したい」「動画も読ませたい」という、はっきりした目的があるときだよ。
04CHAPTER 04
ほかのAIと並べて見る
結論:数字で並べると、Kimi K3は「最上位クラスの中では安いほう」という位置にいるよ。扱える長さはもう各社ほぼ横並びで、差が出るのは料金と、重みが公開されているかどうかなんだ。
| 項目 | Kimi K3 | Claude | ChatGPT |
|---|---|---|---|
| 比べたモデル | K3 | Opus 5 | GPT-5.6 Sol |
| 扱える長さ(万トークン) | 約105 | 約100 | 約105 |
| 最大の出力(万トークン) | 非公表 | 12.8 | 12.8 |
| API入力(100万・米ドル) | 3.00 | 5.00 | 5.00 |
| API出力(100万・米ドル) | 15.00 | 25.00 | 30.00 |
| 重みの公開 | あり | なし | なし |
| 画像の入力 | 対応 | 対応 | 対応 |
「扱える長さ」はもう差別化のポイントではなくなっているね。2026年8月時点では主要モデルがそろって100万トークン前後に届いていて、ここで選ぶ理由はほとんど無いんだ。なお ChatGPT は27.2万トークンを超える入力で単価が上がる仕組みだから、本当に長い資料を扱うなら実際の請求額は変わってくるよ(くわしくは次の章で)。
重みが公開されているモデル同士で比べる
| 項目 | Kimi K3 | DeepSeek |
|---|---|---|
| ライセンス | 独自の「Kimi K3ライセンス」 | MITライセンス |
| 使うときの条件 | 大規模な事業のみ追加条件あり | 追加条件なし |
| 扱える長さ | 約100万トークン | 約100万トークン |
| 画像の入力 | 対応 | — |
| API入力(100万・米ドル) | 3.00 | 0.435 |
| API出力(100万・米ドル) | 15.00 | 0.87 |
料金だけ見るとDeepSeekのほうがかなり安いね。Kimi K3は画像も同じモデルで扱えて、長い作業をまとめて任せるのが得意という違いがあるよ。どっちが上ということじゃなくて、やりたいことで選ぶのがいちばんかな。
この価格差は続かないかもしれないよ。DeepSeekは公式サイトで「近いうちにAPIの価格を全体的に、大幅に引き上げる予定」と予告しているんだ(2026年8月時点)。いま安いことを前提に選ぶと、あとで前提が変わることがあるから、申し込む前に必ず公式の料金ページで最新を確かめてね。
05CHAPTER 05
コスパの根拠
結論:ひとことで言うと、Kimi K3は「最上位クラスの中では安いモデル」であって、「安いモデル」ではないんだ。上と比べれば4割ほど安く、下と比べれば3割ほど高い。この位置関係を数字で確かめていくね。
開発者向けAPIの料金を並べてみる
Kimi K3は下から2番目。いちばん高いモデルと比べると出力で3分の1以下だけど、Geminiのような中位モデルよりは高い、という位置だね。ちなみに Claude Sonnet 5 はKimi K3とまったく同じ3.00〜15.00米ドルだよ(2026年8月31日までは導入価格の2.00〜10.00米ドル)。
同じ資料を繰り返し送ると、入力が10分の1になる
Kimi K3のいちばん分かりやすい強みがこれ。同じ前置きや資料を繰り返し送ると、入力の料金が10分の1に下がるんだ。しかも申し込みや設定は不要で、自動で効くよ。
実際の使い方で月いくらになるか
ここからは編集部が置いた前提での試算だよ。実際の使用量は人によって違うから、自分の使い方に数字を置き換えて考えてみてね。計算式は(入力トークン数÷100万×入力単価)+(出力トークン数÷100万×出力単価)だけだよ。
| 使い方 | Kimi K3 | Claude Opus 5 | Gemini 3.1 Pro |
|---|---|---|---|
| 毎日チャット(月100回) | 1.65 | 2.75 | 1.24 |
| 10万トークンの資料を月20回 | 6.45 | 10.75 | 4.36 |
| 30万トークンの資料を月20回 | 18.45 | — | 24.54 |
| コード生成(月200回) | 16.80 | 28.00 | 12.80 |
前提はこうだよ。毎日チャット=1回あたり入力2,000トークン・出力700トークン。資料を読ませる=1回の出力1,500トークン。コード生成=1回あたり入力8,000トークン・出力4,000トークン。
見てのとおり、ふつうの使い方だとKimi K3はGeminiのような中位モデルより3割ほど高いの。ところが3行目を見てほしいんだけど、資料が30万トークンを超えたところで順位がひっくり返るんだ。Geminiは20万トークンを超えると単価が上がるのに対して、Kimi K3は100万トークンまで単価が変わらないからだよ。これがKimi K3のコスパがいちばん効く条件だね。
さらに、同じ資料を繰り返し読ませる使い方なら、2行目の6.45米ドルが1.32米ドルまで下がるよ(初回だけ通常料金で、あとは割引が効いた場合)。
月額プランと、どちらが得?
いちばん安い有料プランは月19米ドル。APIの試算と比べると、ふつうのチャット用途なら圧倒的にAPIのほうが安いんだ。上の「毎日チャット」は月1.65米ドルだから、プラン料金に並ぶには月1,150回くらい使う必要があるよ。
ここは間違えやすいところ。K3の100万トークンの長文チャットが使えるのは、月99米ドル以上のプランだけなんだ(日本のApp Storeでの表示だと15,000円から)。月19米ドルや39米ドルのプランでは使えないの。「安いプランでもK3の長文が使える」と読める紹介を見かけたら、公式のプラン比較表で確かめてね。
「安い」と単純に言えない4つのこと
- 思考モードが常にオンで、出力が増える。しかも初期設定はいちばん深く考える設定なんだ。出力の単価は入力の5倍だから、ここが伸びると効くよ。上の「毎日チャット」で出力が3倍になると、1.65米ドルが3.75米ドルになる計算。設定を浅くすることもできるよ。
- やり直しのコストが効いてくる。コード生成は1回あたり0.084米ドルくらい。3回やり直すと0.25米ドルだよ。単価が高いモデルほど、失敗のたびに財布に響くんだ。
- 急がない大量処理の割引が見当たらない。ほかの各社には、まとめて処理する代わりに半額になる仕組みがあるんだけど、Kimiの料金ページには見つけられなかったよ。
- 日本語だと何倍かかるかは、どの会社も公表していない。日本語は英語よりトークンを多く使うんだけど、その比率は各社とも公式に答えを出していないんだ。だから単価の比較だけでは、実際の請求額の比較にはならないよ。
まとめ:コスパが良い条件・良くない条件
コスパが良い条件
長い・最上位クラス・繰り返し
20万トークンを超える資料を扱うとき/最上位モデルと比べるとき(4割ほど安い)/同じ資料を繰り返し読ませるとき(8割減)
コスパが良くない条件
短い・安さ重視・月額
中位モデルで足りる用途(3割高い)/とにかく費用を抑えたいとき/月99米ドル未満のプランでK3の長文を使いたいとき(そもそも使えない)
06CHAPTER 06
使う前に必ず知っておくこと
結論:入力した内容の扱いが、日本のサービスとは違うところがあるんだ。会社の資料やお客さんの情報を入れる前に、ここだけは目を通しておいてね。
- 保存される場所:公式のプライバシーポリシー(2026年8月4日発効)には、個人情報を中国国内に保存すると書かれているよ。別の同意がない限り国外へは出さない、とも書いてあるんだ。
- モデルの改善に使われる:会話の内容は、暗号化して個人が分からない形にしたうえで、モデルの改善に使われることがあると明記されているよ。使われたくないときは、サポートに申し出れば止めてもらえるとも書かれているんだ。
- 仕事で使うなら法人向けを:法人向けのプランでは「データを学習には使わない」と明記されていて、個人アカウントとは分けて扱われるよ。業務で使うならこちらを検討するのが安心かな。
- ライセンスの誤情報に注意:「Apache 2.0で公開」と書かれていることがあるけど、公式のライセンス文書は独自の「Kimi K3ライセンス」だよ。自分で動かす前に実物を確かめてね。
- 残量はすべての機能で共通:自動作業も資料作成も開発者向け機能も、ひとつの残量を分け合っているんだ。ひとつで使い切ると、ほかの機能も止まるよ。繰り越しもないの。
いま有料プランが申し込めないことがあるみたい。2026年8月8日に日本から公式サイトの料金ページを見たところ、有料プランのボタンがすべて「順番待ちに登録」になっていたよ。「新しいプランがまもなく登場する」という案内も出ているんだ。アプリのストア経由だと表示が違うことがあるから、申し込む前に自分の画面で確かめてみてね。
ライセンスの中身は、ふつうに使うぶんにはかなり自由だよ。追加の条件がつくのは大きな規模になったときだけで、このモデルを使ったAPI提供事業で12か月の売上が2,000万米ドルを超える場合は開発元と別途契約が必要、利用者1億人超などの規模の製品で使うなら画面に「Kimi K3」と表示する決まりになっているよ。社内だけで使うぶんには、この条件は外れるんだ。
07CHAPTER 07
使う? 使わない?
結論:ここまでの内容を、判断できる形にまとめるね。当てはまる項目が多いほうが、あなたの答えだと思ってもらって大丈夫だよ。
使ってみる価値がある人
-
20万トークンを超える長い資料を、日常的に扱う
ここがKimi K3のいちばんの活躍どころだよ。ほかのモデルは長くなると単価が上がる仕組みが多いのに対して、Kimi K3は100万トークンまで単価が変わらないんだ。試算では、30万トークンの資料を月20回読ませる使い方で、中位モデルより2割以上安くなったよ。
-
同じ資料や前置きを、何度も繰り返し送る
繰り返し送る入力が10分の1になるうえに、書き込みの追加料金も保管料も期限もないんだ。間隔があく使い方でも損しないのがKimiの特徴だよ。
-
手順ごと自動で回したい・決まった時刻に動かしたい
計画から実行・やり直しまで自分で進めるモードがあって、画面を閉じていても裏で動くよ。毎日の決まった調べ物をクラウドで自動実行する機能は、無料プランでも2件まで作れるんだ。
-
動画や画面録画を読ませたい
操作手順の録画を渡して説明させる、といった使い方ができるよ。これに対応しているモデルはまだ少ないから、この用途があるなら選ぶ理由になるね。
-
いずれ自分の環境で動かす可能性がある
重みが公開されているから、設備さえ用意できれば自前で動かせるよ。外部のサービスに依存したくない事情があるなら、この一点だけでも検討する価値があるんだ。ただし2.8兆パラメータ級を動かす設備は個人向けではないから、そこは現実的に考えてね。
やめておいたほうがいい人
-
会社の資料やお客さんの情報を、個人プランで入れたい
前の章のとおり、個人向けプランでは入力内容がモデルの改善に使われることがあって、保存先も中国国内なんだ。まず社内のルールを確認して、必要なら法人向けプランを検討してね。迷うくらいなら、いま使っているサービスのままにしておくほうが安全だよ。
-
とにかく費用を抑えたい
ふつうの使い方だと、Kimi K3は中位モデルより3割ほど高くて、いちばん安い選択肢とは10倍以上の差があるよ。「オープンウェイト=安い」ではないから、そこは切り分けて考えてね。
-
月15,000円未満で、K3の長文チャットを使いたい
100万トークンの長文チャットは、月99米ドル(日本のApp Store表示で15,000円)以上のプランでしか使えないんだ。ここは金額で線が引かれているので、どうにもならないところだよ。
-
無料のまま、いろいろな機能を試したい
Kimiの無料プランは、自動作業の並列実行・開発者向けの機能・常時稼働の自動化・目標モードがすべて使えないんだ。無料でひととおり触ってみたいだけなら、ほかの選択肢のほうが体験の幅は広いよ。
-
日本語の精度をいちばん重視している
開発元は日本語向けの試験結果を公開していないんだ。良し悪しが分からない状態だから、日本語の精度が仕事の成否を分けるなら、実際に自分の文章で試してから決めてね。
08CHAPTER 08
使い始める流れ
結論:試すだけなら、アプリを入れてアカウントを作るだけ。まず無料の範囲で手ざわりを確かめて、物足りなければプランを上げるという順番がいちばんムダがないよ。
- 入り口を選ぶ:ブラウザで使うか、スマホアプリを入れるか。手軽さならアプリ、長い資料を貼るならパソコンのブラウザが楽だよ。
- アカウントを作る:無料プランから始められるよ。
- まず無料の範囲で試す:ふだんの調べ物や下書きを何度か投げてみてね。モデルの切り替えでK3も選べるけど、選ぶと残量を使うから、使い切りたくないときはひとつ前の世代のモデルにしておくといいよ(そちらは残量を使わないんだ)。
- 自分の用途で試す:できることのうち、自分がいちばんやりたいものを1つだけ決めて試してみてね。あれこれ触るより、判断がはっきりするよ。
- 足りなければプランを上げる:何が足りないかによって必要なプランが変わるから、コスパの章をもう一度見てから決めてね。
先に決めておくと迷わないこと。「何に使いたいか」を1つに絞ってから試すと、プランを上げるべきか判断しやすいよ。長い資料の読み込みが目的なら扱える長さを、自動で作業させたいなら実際の作業を最後まで任せてみて、それぞれ比べてみてね。
09CHAPTER 09
よくある質問
Kimi K3は無料で使えるの?
結論:アプリを入れるのは無料で、無料プランでもK3を選ぶことはできるよ。ただしK3を使うと残量を消費して、無くなると止まるんだ。
残量を使わずに使い放題なのは、ひとつ前の世代のモデルのほうだよ。さらにK3の100万トークン長文チャットは月99米ドル以上のプランだけで、無料プランでは自動作業の並列実行・開発者向け機能・常時稼働の自動化も使えないんだ。「無料でK3が全部使える」と読める紹介を見かけたら、公式のプラン比較表で確かめてね。
結局、Claudeとどっちがいいの?
結論:用途で分かれるよ。長い資料をまとめて読ませる・自動で作業させる・動画も読ませるならKimi、無料で幅広く試す・音声で話す・外部サービスとつなぐならClaudeだね。
Claudeは無料プランでもWeb検索・コード実行・音声・プロジェクト・外部連携が使えて、1ファイル500MB・PDF1,000ページまで扱えるよ。Kimiは一度に50ファイル渡せて、決まった時刻の自動実行や動画の理解ができるんだ。くわしくはClaudeとの比較を見てね。いま困っていないなら、無理に乗り換える必要はないよ。
Kimi K3ってコスパはいいの?
結論:最上位クラスの中では安いモデルだけど、「安いモデル」ではないよ。上と比べれば4割ほど安く、中位モデルと比べれば3割ほど高いんだ。
はっきり得になるのは3つの場面。20万トークンを超える長い資料を扱うとき(ほかは長くなると単価が上がるのに、Kimiは100万トークンまで変わらないから)、最上位モデルと比べるとき、同じ資料を繰り返し送るとき(入力が10分の1になる)だよ。計算式と試算はコスパの章に全部載せてあるから、自分の使用量に置き換えてみてね。
具体的に何ができるの?チャット以外にも使える?
結論:Web検索・ファイル読み込み・コードの実行・資料の作成・自動で作業するモードまで、最初から入っているよ。
PDFやExcelは1ファイル100MB・一度に50ファイルまで渡せて、Word・Excel・PowerPoint・PDFをあとから編集できる形で出力できるんだ。毎日の決まった調べ物をクラウドで自動実行する機能もあるよ。ただし画像や動画の生成はプラグインを入れる必要があって、パソコンの操作はデスクトップ版が別に要るの。ひととおりはできること・できないことにまとめたよ。
仕事の資料を入れても大丈夫?
結論:個人向けプランのまま会社の資料を入れるのは、いったん止まって考えたほうがいいよ。
公式のプライバシーポリシーには、個人情報を中国国内に保存すること、会話の内容をモデルの改善に使うことがあると書かれているんだ(申し出れば停止してもらえる、とも書いてある)。法人向けプランでは「データを学習には使わない」と明記されているから、業務で使うならそちらを検討してみてね。社内のルールも先に確認しておくと安心だよ。
日本語で使える?日本語の精度はどうなの?
結論:アプリもWebサイトも日本語表示に対応していて、日本のApp Store・Google Playから入れられるよ。ただし日本語の精度についての公表データは見つからなかったんだ。
開発元は日本語向けの試験結果を公開していないから、ここでは良し悪しを書かないでおくね。無料で触れる範囲で、自分がふだん書く文章を投げてみて確かめるのが確実だよ。ちなみに読み上げ機能の声は、公式には中国語(普通話)と書かれているの。
Claudeでできて、Kimiでできないことは?
結論:無料での体験の幅・音声での会話・チャットから直接つなぐ外部連携・1本の巨大なPDF・Linuxのパソコン、の5つだよ。
Claudeは無料プランでもひととおり使えて、音声モードは全プラン対応。外部サービスとの接続も無料プランで1件つなげるんだ。ファイルは1本500MB・1,000ページまで扱えて、デスクトップ版はLinuxにも対応しているよ。ただしこれは公式の案内に見当たらなかったという意味で、Kimi側が今後対応する可能性はあるからね。
Kimiでできて、Claudeでできないことは?
結論:画像・動画をつくる、動画ファイルを読む、たくさんの作業を並列で走らせる、決まった時刻に自動実行する、自分のサーバーで動かす、の5つだね。
Claudeは公式に「画像生成ツールのようには画像を作らない」と明記しているよ。定期実行はKimiなら無料でも2件まで作れて、パソコンを開いていなくてもクラウドで動くんだ。重みが公開されているのもKimiだけだよ。
ChatGPTから乗り換えるべき?
結論:いま困っていないなら、乗り換えなくて大丈夫だよ。
ふだんの調べ物や文章の下書きなら、いま使っているもので足りることが多いんだ。Kimiを足す価値があるのは、「長い資料をまとめて読ませたい」「手順ごと自動で回したい」「動画も読ませたい」というはっきりした目的があるとき。使う?使わない?の章に、当てはめて考えられる形でまとめてあるよ。
DeepSeekとどっちを選べばいい?
結論:料金を抑えたいならDeepSeek、画像も一緒に扱いたい・長い作業を任せたいならKimi K3、という分け方が分かりやすいよ。
APIの料金は100万トークンあたりでかなり差があるし、ライセンスもDeepSeekのほうが条件が少ないんだ。ただしDeepSeekは公式に「近いうちに価格を大幅に引き上げる予定」と予告しているから、いまの価格差が続く前提で決めないほうがいいよ。どちらも入力内容の扱いは日本のサービスと違うところがあるから、使う前に知っておくことは両方に共通する話として読んでね。
自分のパソコンで動かせる?
結論:重みは公開されているけど、ふつうのパソコンで動かせる規模ではないよ。
総パラメータが2.8兆あるモデルだから、動かすには相応の設備が必要なんだ。「自分で動かせる」のは、あくまで環境を用意できる場合の話だと考えてね。試すだけなら、アプリやブラウザから使うのがいちばん手軽だよ。
商用利用してもいいの?ライセンスは?
結論:独自の「Kimi K3ライセンス」で公開されていて、ふつうの商用利用に追加の許可はいらないよ(2026年8月時点)。
追加の条件がつくのは大きな規模になったときだけ。このモデルを使ったAPI提供事業で12か月の売上が2,000万米ドルを超える場合は開発元と別途契約が必要で、利用者1億人超などの規模の製品なら画面に「Kimi K3」と表示する決まりだよ。社内だけで使うぶんにはこの条件は外れるんだ。なお「Apache 2.0」と紹介されていることがあるけど、公式の文書は独自ライセンスだから気をつけてね。