01CHAPTER 01
窓の断熱シートって何? 貼る前に確かめる3つのこと
結論:窓の断熱シートは、窓ガラスの内側に貼って、シートとガラスのあいだに空気の層をつくるものだよ。空気は熱を伝えにくいから、その層があるだけで、部屋の熱がガラスへ逃げるのをやわらげてくれるの。気泡がならんだ「プチプチ」のようなタイプ、霧吹きで水をつけて貼るタイプ、シールのように粘着でとめるタイプがあって、すりガラスのような凹凸のある面には粘着タイプが向いているよ。どれも道具がほとんどいらなくて、今日から始められるのが大きな魅力なの。
でも、その手軽さのかげでいちばん見落とされているのが「貼っていいガラスかどうか」だよ。ガラスにものを貼ると、貼ったところが熱を吸って温度が上がるいっぽう、サッシに埋まっている縁の部分は温度が上がらないの。その温度の差がガラスを引っぱりあって、縁のあたりからひびが入ることがある——これが熱割れだよ。窓ガラスのフィルムをつくっているメーカーの技術資料でも、ガラスにものを貼ることは熱割れの力を高める行為のひとつだと説明されていて、たとえば窓のまんなかに黒いポスターを貼ると、その部分だけ熱がこもって温度の差が大きくなる、と例が挙げられているの。
そして、ここがこのページでいちばん伝えたいところ。同じ資料によると、熱割れは日差しの強い夏よりも、冬の晴れた日の午前中に起こりやすいんだよ。夜のあいだにサッシまわりのガラスが冷えきったところへ、朝の強い日ざしが当たって大きな温度差が生まれるから。断熱シートを貼りたくなるのは、まさにその季節だよね。だからこそ、貼る前のひと手間がいるの。
貼る前に確かめる3つのこと
むずかしい話じゃないよ。この3つを確かめるだけで、失敗のほとんどは避けられるの。
- ガラスの種類を見る:まず窓に近づいて、ガラスの中に細い金網が入っていないかを見てね。入っていたら網入りガラスだよ。フィルムメーカーの技術資料では、網入りガラスは見た目とは逆に熱の力に耐える強さが小さく、とくに注意がいると説明されているの。ワイヤーがさびていると、その強さはさらに下がるとも書かれているよ。つぎに、窓を少し開けてガラスの端(小口)をのぞいてみて。ガラスが2枚に分かれていて、あいだに金属の枠が見えるなら複層ガラス(ペアガラス)だよ。この2つに当てはまったら、貼る道はいったん保留にして、置くタイプやカーテンの道を先に考えるのが安全なの。
- 賃貸かどうかを思い出す:持ち家なら自由だけど、賃貸だと退去のときに元へもどせるかが大事になるよ。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、原状回復は借りた当時の状態にもどすことではないと明確にされていて、経年変化やふつうの使い方でついた傷みの費用は家賃に含まれるもの、と整理されているの。いっぽうで住まい方しだいで起きたり起きなかったりするものは借主の負担になるとされているよ。のりの跡がべったり残った、塗装がはがれた——ここは後者に近づいてしまうの。だから賃貸では「はがせるか」を先に確かめるのが正解だよ。
- 寒いのはガラスからか、すきまからかを見分ける:これが効き目を左右するの。ティッシュを1枚持って、窓を閉めたままサッシのふちや、窓と窓が重なるところ、鍵のまわりにそっと近づけてみて。ティッシュがゆれたら、すきま風だよ。ゆれないのに窓ぎわが寒いなら、ガラスから熱が逃げているほうなの。火を使う方法もよく紹介されているけれど、カーテンのそばで火を扱うのはやめておこうね。ティッシュで十分わかるよ。
どの手が、どこに効くの?
「窓が寒い」とひとことで言っても、原因はいくつかに分かれるの。手ごとに得意な相手がちがうから、ここで見取り図をつくっておこうね。
| やり方 | 得意な相手 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 断熱シートを貼る | ガラスから伝わってくる冷たさ | 貼れるガラスかを説明書で確認。網入り・複層は対象外の製品が多い |
| すきまテープを貼る | サッシのすきまから入ってくる風 | 厚すぎると窓が閉まりきらず、鍵がかからなくなることがある |
| 厚手・断熱カーテン | 窓ぎわから足もとへ下りてくる冷気 | 閉めきるとガラス側はより冷えるので、結露が増えることもある |
| 置くタイプの断熱パネル | 窓ぎわの冷気と、床への冷え | 倒れないように置く。窓を開ける動線をふさがない |
| 内窓やガラス交換の工事 | ガラス・すきま・結露をまとめて | 費用と工事がいる。補助の対象になるのはこちら側 |
網入りガラスの見分け方
ガラスの中に細い金網が格子や斜めに入っていたらこれ。火事のときに割れて飛び散らないための窓で、事務所や共同住宅の廊下側によくあるよ。
複層ガラスの見分け方
窓を少し開けてガラスの端を見てね。2枚に分かれて、あいだに金属の枠があれば複層ガラス。近ごろの住まいでは珍しくないの。
説明書がいちばんの正
貼れるガラスの種類は、袋や説明書に必ず書いてあるよ。買う前に売り場で読むのがいちばん確実。迷ったら貼らない選択でいいの。
窓は1枚から試せる
家じゅう一気にやらなくて大丈夫。いちばん寒い部屋の、いちばん大きい窓1枚から。効いたと感じてから広げればいいよ。
結露は「水分の量」の話
シートを貼っても、部屋の空気にふくまれる水分が減るわけじゃないの。だから換気と、たまった水をふくことはやめないでね。
まず1つだけ
シートとテープとカーテンを同じ日に全部やると、何が効いたか分からなくなるよ。1つずつ足すほうが、次の冬にいかせるの。
どれから試す?かんたん判定
いまの窓と、あなたの事情にいちばん近いものをタップしてみて。すぐ下におすすめの手が出るよ(送信ボタンはいらないの)。費用は製品で変わるから、ここでは進む道だけを出しているよ。
- いまの窓と事情にいちばん近いのは?
買う前に、貼れるガラスの種類を説明書で確かめてね。まずは1枚から。