耐震補強工事 費用・工法の比較

耐震補強工事の費用相場と工法ランキング

結論:いちばん効きやすいのは 壁の耐震補強(耐力壁の増設)、費用を抑えて底上げしたいなら 接合部の金物補強、床下の不安が大きいなら 基礎の補強、重い瓦の家なら 屋根の軽量化 が候補になるよ。「効果の大きさ・費用の目安・工事の負担・補助金の使いやすさ・そのあとの安心感」の5つの見方で、あなたの家に合う進め方が見つかるようにまとめたよ。

読むめやす:約18分

最終更新日:2026年8月15日

  • 01家まるごとの目安は約100〜200万円 — 多いのは約120〜150万円。耐力壁は1か所あたり約10〜20万円が目安だよ
  • 02まず耐震診断、それから補強 — 弱い場所が分からないと、お金をかけても効きにくい。補助金の条件にもなりやすい
  • 03「無料点検」の飛び込みは即決しない — 点検商法の相談が報告されているよ。困ったら消費者ホットライン188

01CHAPTER 01

耐震補強工事とは?まず費用相場と仕組みから

結論:耐震補強工事は、地震の揺れで家がこわれたり倒れたりしないように、壁・柱と土台のつなぎ目・基礎・屋根に手を入れて建物の粘り強さを上げる工事だよ。費用は「家のどこが弱いか」「どの工法を、どれだけの範囲でやるか」でほぼ決まるの。だから金額を知りたいときも、先に「弱いところ」をはっきりさせるのが近道になるよ。

目安としては、家まるごとの耐震補強で約100〜200万円、なかでも約120〜150万円のあたりに落ち着くケースが多いと言われているよ。旧耐震基準(おおむね1981年5月以前に建築確認を受けた家)ほど傷んでいる箇所が多く、金額が上がりやすい傾向もあるの。下は工法ごとの目安だよ。

耐力壁の増設:1か所あたり

約10〜20万円が目安。壁の量が足りない面に、筋交いや構造用合板で「踏ん張る壁」を足す工事だよ。

接合部の金物補強

柱と土台・梁をつなぐ金物を入れる工事。壁の補強とセットで行うことが多く、単独なら比較的おさえやすいよ。

基礎の補修・抱き合わせ

ひび割れの補修や、鉄筋の入っていない基礎に沿わせて新しい基礎を足す工事で約30〜80万円が目安。

基礎まるごとの補強

繊維シートで補強する方法で約60〜100万円、基礎をつくり直す規模になると約100〜250万円まで幅が出るよ。

屋根の軽量化

重い瓦から軽い屋根材へ葺き替える工事。1平方メートルあたり約5,000〜7,000円、一般的な住宅で約100〜150万円が目安。

耐震シェルター

寝室など1部屋だけを守る箱型の対策で約50〜200万円が目安。家全体の倒れにくさは変わらない点に注意してね。

金額は「目安」だよ:同じ広さの家でも、傷み具合・間取り・工事する場所へ入れるかどうか(床下の高さ、隣家との距離)で大きく変わるの。解体してみて初めて分かる傷みが出ることもあるので、見積もりでは「どこまでが金額に入っているか」と「追加になりうるのはどんなときか」を先に聞いておいてね。まずは耐震診断で弱い場所を出してもらうところからだよ。

耐震補強のかんたん試算(どこまで直すかのめやす)

直したい範囲をタップすると、すぐ下に費用のめやすが出るよ(送信ボタンはいらないの)。上で紹介した工法ごとの目安の下限を、そのまま足し合わせたざっくりレンジだよ。実際は家の状態で大きく動くから、耐震診断の結果と現地見積もりで確認してね。

  • どこまで直す?
  • 屋根は重い瓦?
  • 基礎のひび割れは気になる?
耐震補強のめやす:約30万円〜
※本文で紹介した工法ごとの目安の「下限」を足しただけのざっくりレンジだよ。実際の金額は家の傷み具合・広さ・工法の組み合わせで大きく変わるし、内装の復旧費や仮住まいの費用が別に必要になることもあるの。補助金が使えると自己負担はこれより下がることもあるよ。必ず耐震診断の結果と現地見積もりで確認してね。

02CHAPTER 02

耐震補強の工法・対策 おすすめランキング7【2026年8月】

編集部が「効果の大きさ・費用の目安・工事の負担・補助金の使いやすさ・そのあとの安心感」の5つの見方で、多くの家でまず検討されやすい順に並べたよ。どれが正解かは耐震診断の結果しだいだから、この並びは「話を聞くときの下地」として使ってね。金額は目安で、条件で変わるよ。

費用のめやすをひと目で比較

工事1件(1棟)あたりの費用を、同じものさしに並べたよ。バーが右へ伸びるほど高め。「家まるごと」と「一部だけ」でこれだけ幅があるから、予算と相談しながら順番を決めるのがおすすめ。耐力壁の増設は1か所あたりの単価なので、このものさしには入れていないよ。

基礎の補修・抱き合わせ約30〜80万円
耐震シェルター(1部屋)約50〜200万円
屋根の軽量化(葺き替え)約100〜150万円
家まるごとの耐震補強約100〜200万円

横軸は0〜200万円。各バーは本文の相場(最安〜最高の目安)をそのまま並べたものだよ。2026年時点の目安で、実際の金額は各公式(自治体・各社)や現地見積もりで確認してね。

目的で絞り込み
比較
1

壁の耐震補強(耐力壁の増設)

筋交い・構造用合板で踏ん張る壁を足す

費用 1か所あたり約10〜20万円 向く人 診断で壁の量が足りない家 効果 ◎ 揺れへの粘りが上がる
編集部おすすめ迷ったら
耐震補強の王道がこれ。壁の量が足りない面や、窓が多くて弱くなっている面に「耐力壁」を足して、地震の力を受け止められるようにする工事だよ。筋交いを入れる方法と、構造用合板を張る方法があって、どちらも診断で出た弱い方向に合わせて配置するのがポイント。バランスよく入れないと、かえってねじれやすくなることもあるから、場所と数を決めるのは補強設計の仕事なの。内装をいったんはがすので、壁紙や床の復旧費が別にかかることが多いよ。1か所あたり約10〜20万円が目安で、数か所まとめて行うのが一般的。自治体の補助金でも中心になりやすい工事だから、申請の条件とあわせて相談してみてね。
4.6
比較
2

接合部の金物補強(ホールダウン金物など)

柱・土台・梁のつなぎ目を金物で固める

費用 壁補強とセットが多い 向く人 費用を抑えて底上げしたい 効果 柱の抜けを防ぐ
予算重視の人に
古い木造住宅でとくに弱くなりやすいのが、柱と土台、柱と梁のつなぎ目。大きな揺れで柱が引き抜けてしまうと、壁をいくら足しても力が伝わらないの。そこでホールダウン金物などでつなぎ目をしっかり留めるのがこの工事だよ。壁の補強と組み合わせて行うのが基本で、単独では効果が限られるけれど、工事そのものは比較的コンパクト。外側から取り付けられるタイプもあって、内装をあまりこわさずに済むケースもあるの。金額は本数と取り付け方で変わるから、見積もりで「何か所に、どの金物を入れるか」を確認してね。壁の補強とセットで見積もると、全体の費用対効果が見えやすくなるよ。
4.4
比較
3

基礎の補強(ひび割れ補修・抱き合わせ)

足元をつくり直して力を地面へ逃がす

費用 約30〜80万円(規模で変動) 向く人 鉄筋なし基礎・ひび割れが心配 効果 足元の弱点をなくせる
古い家では、基礎に鉄筋が入っていない(無筋コンクリート)ことや、大きなひび割れが入っていることがあるの。足元が崩れてしまうと、上をどれだけ補強しても力が伝わらないから、診断で指摘されたら優先度は高いよ。工事は、ひび割れを樹脂で埋める補修から、既存の基礎に沿わせて新しい鉄筋コンクリートを足す「抱き合わせ」まで幅があって、約30〜80万円が目安。さらに範囲が広がると、繊維シートで補強する方法で約60〜100万円、基礎をつくり直す規模だと約100〜250万円まで上がることもあるの。床下に入れる高さがあるか、外周に作業スペースがあるかで金額が動くので、必ず現地を見てもらってね。床下の湿気やシロアリの被害が一緒に見つかることも多いから、床下湿気対策とあわせて相談すると無駄が少ないよ。
4.2
比較
4

屋根の軽量化(重い瓦から軽い屋根材へ)

頭を軽くして揺れそのものを小さくする

費用 約100〜150万円 向く人 重い瓦・屋根の傷みも気になる家 効果 建物の揺れ幅が小さくなる
屋根が重いと、地震のときに家の上のほうが大きく揺さぶられるの。だから重い瓦から軽い屋根材へ葺き替えて「頭を軽くする」のも、立派な耐震補強だよ。目安は1平方メートルあたり約5,000〜7,000円で、一般的な住宅なら約100〜150万円。屋根の傷みや雨漏りが気になっている家なら、修理と耐震対策を一度にできるのが大きな利点だね。ただし、これだけで診断の評点が十分になるとは限らないから、壁や金物の補強と組み合わせて考えるのが基本。足場が必要な工事なので、外壁の塗装や屋根修理を検討中なら同じタイミングでまとめると、足場代のぶんお得になりやすいよ。
4.1
比較
5

制震ダンパーの後付け

揺れを吸収する部材を壁の中に入れる

費用 製品・本数で変動(要見積もり) 向く人 くり返しの揺れが心配な家 注意 耐震補強の代わりにはならない
制震は、壁の中にダンパーという部材を入れて、揺れのエネルギーを吸収する考え方だよ。地震のたびに建物へたまるダメージをやわらげる働きが期待されていて、余震がくり返すことを心配している人に選ばれているの。ただし大事なのは、制震は「耐震補強の代わり」ではなく「上乗せ」だということ。まず耐震で建物そのものの粘りを確保して、そのうえで制震を足すのが基本の順番だよ。費用は製品の種類と入れる本数で変わるので、必ず見積もりで確認してね。自治体の補助金は耐震改修が対象で、制震だけでは対象外のことがある点も、申請前に窓口で聞いておくと安心。壁の補強と同じタイミングなら、内装をこわす回数を1回にまとめられるよ。
3.9
比較
6

耐震シェルター・防災ベッド(部分対策)

寝室など1部屋だけを守る箱型の対策

費用 約50〜200万円 向く人 予算や工期が限られている家 注意 家全体の倒れにくさは変わらない
家まるごとの補強がむずかしいときに、寝室など「いる時間が長い部屋」だけを頑丈な箱で守るという選び方もあるよ。目安は約50〜200万円。工期が短く、住みながら設置できることが多いのが利点だよ。ただし守られるのはその部屋だけで、家そのものが倒れにくくなるわけではないので、そこは正直に理解しておいてね。「本格的な補強までは決められないけれど、まず命を守る備えをしておきたい」というときの現実的な選択肢だよ。自治体によっては、シェルター設置に独自の補助(費用の2分の1や3分の2など)を用意しているところもあるの。補助の有無や上限は地域でかなり違うから、契約の前にお住まいの窓口へ確認してね。
3.8
比較
7

自治体の補助金・減税制度を使って進める

公的な支援を前提に計画を立てる

費用 自己負担を下げられる 向く人 旧耐震基準の木造住宅 強み 診断から設計・工事まで支援
これは工法というより「進め方」。多くの市区町村が、耐震診断と耐震改修に補助制度を用意しているよ。対象はおおむね昭和56年(1981年)5月31日以前に建築確認を受けた木造住宅で、上限額や所得の条件は自治体でかなり違うの。診断の費用をほぼまかなえる地域もあれば、工事に100万円台の上限を設けている地域もあるよ。税金の面でも、耐震改修の標準的な費用(補助金を差し引いた額・上限250万円)の10%=上限25万円を所得税から差し引ける仕組みや、翌年度分の固定資産税が2分の1に減額される仕組み(床面積120平方メートル相当分まで)があるの。いちばん大事なのは「着工前に申請する」こと。工事を始めてしまってからでは受けられない制度が多いよ。減額の申告にも期限(工事完了後おおむね3か月以内など)があるから、見積もりの段階で窓口に相談しておこうね。
4.3

※ 評価は編集部による5つの見方(効果の大きさ・費用の目安・工事の負担・補助金の使いやすさ・そのあとの安心感)の総合判断だよ(2026年8月時点)。費用の目安は家の傷み具合・広さ・工法の組み合わせ・地域で変わるよ。最新の補助制度や料金は、お住まいの自治体の窓口と各社の見積もりで確認してね。

03CHAPTER 03

工法と業者の選び方(=失敗しない5つの見方)

耐震補強でつまずきやすいのは、「金額の比べ方が分からない」ところ。下の5つを軸にすると、見積書のどこを見ればいいかがはっきりするよ。

① 効果の大きさ

診断の評点がどこまで上がる計画か。数字の目標を見積書に書いてもらう。

② 費用と内訳

工事費・設計費・内装の復旧費・仮住まいが別かどうか。総額でそろえて比べる。

③ 工事の負担

工期、住みながらできるか、どの部屋がいつ使えなくなるか。工程表で確認。

④ 補助金の使いやすさ

自治体の補助に対応した実績があるか。申請の書類を手伝ってくれるか。

⑤ そのあとの安心感

建設業の許可・保険・保証、施工中の写真を残してくれるか。地元での実績も。

見積書は「同じ条件」で比べてね:A社は内装の復旧費込み、B社は別、というだけで総額は大きく変わるの。耐震診断の報告書と補強設計を各社に同じように渡して、同じ内容で出してもらうのが、いちばんフェアな比べ方だよ。金額だけで決めず、どこを・なぜ補強するのかを説明してくれるかも見てみてね。

04CHAPTER 04

状況別おすすめ早見表

「結局どこから手をつければ?」を一発で。あなたの家の状況にいちばん合う進め方はこれだよ。

診断で壁の量が足りないと言われた

まず本命から

推し耐力壁の増設

補強の中心。配置は補強設計に従うのが大事。

予算を抑えて底上げしたい

費用重視

推し接合部の金物補強

柱の抜けを防ぐ。壁の補強とセットで効いてくる。

基礎のひび割れ・鉄筋なしが心配

足元から

推し基礎の補強

約30〜80万円が目安。床下の状態を先に見てもらおう。

重い瓦・屋根の傷みも気になる

まとめてお得に

推し屋根の軽量化

雨漏り対策と同時に。足場代をまとめられるよ。

くり返しの余震が心配

上乗せの備え

推し制震ダンパーの後付け

耐震補強のあとに足すのが基本。補助の対象は要確認。

予算や工期がどうしても厳しい

命を守る一手

推し耐震シェルター

寝室だけを守る選び方。独自の補助がある地域も。

05CHAPTER 05

【重要】点検商法・高額請求のトラブルと、安全の注意点

多いトラブルと、見積もりの取り方

耐震まわりでとくに気をつけたいのが、点検商法と呼ばれる手口だよ。こちらから頼んでいないのに突然訪ねてきて「無料で点検します」「この地域を調べています」と言い、床下や屋根裏に入ったあとで不安をあおって、その場で高額な契約を迫るというもの。撮った写真が本当にその家のものか分からないケースや、高齢の方・ひとり暮らしの方を狙うケースも相談として報告されているの。防ぎ方はシンプルで、頼んでいない業者を家に上げない・その場で契約しない・必ず書面の見積もりをもらって3社ほどで相見積もりを取ること。「今日中に決めてくれたら安くする」という言葉が出たら、いったん止まっていいんだよ。

クーリング・オフと、許可・保険の確認

これだけは確認:建設業の許可や建築士の資格(補強設計をともなう工事だからこそ) ②工事中の事故に備えた保険に入っているか ③施工中の写真を残してくれるか(壁の中は完成後に見えなくなるの) ④補助金の申請実績があるか。訪問販売(飛び込み営業)での契約は、原則クーリング・オフ(契約書面を受け取ってから8日以内)で解約できるよ。少しでも不安なときは、契約前でも消費者ホットライン「188(いやや)」に相談してね。

「診断なしの工事」に気をつけて

耐震診断をせずに「とりあえずこの金物を入れましょう」と勧めてくる工事は、効く場所に当たらないことがあるの。どこが弱いかは家ごとに違うから、まず診断、それから補強設計、そして工事という順番を守るのがいちばん確実だよ。診断のやり方や費用は耐震診断の費用相場と依頼先ランキングでまとめているから、あわせて見てみてね。それと、「この工事をすれば地震で絶対に壊れません」と言い切る業者には注意を。耐震補強は「壊れにくくする・逃げる時間をつくる」ための工事で、どんな揺れにも無事とは誰にも約束できないの。誠実な業者ほど、そこをきちんと説明してくれるよ。

こんな点に気をつけてね

  • 1頼んでいない「無料点検」は家に上げない・即決しない(訪問販売は原則クーリング・オフ可・書面と相見積もり3社で)
  • 2診断→補強設計→工事の順番を守る(診断なしの工事は効く場所に当たらないことがある)
  • 3補助金は着工前に申請(後からでは受けられない制度が多い・困ったら消費者ホットライン188)

06CHAPTER 06

初めてでも安心・進め方3ステップと補助金の使い方

むずかしく考えなくて大丈夫。診断で弱いところを知る → 補強設計と見積もりを比べる → 補助金を申請してから着工の3ステップだよ。焦らず、できるところからで大丈夫。

  1. 耐震診断で弱いところを知る:建てた年(1981年5月以前かどうか)、増改築の履歴、床下や屋根裏の状態をメモして診断を依頼。多くの自治体で診断にも補助があるよ。報告書は必ず受け取って保管してね。
  2. 補強設計と見積もりを比べる:診断結果をもとに「どこを、どう補強するか」の計画を立ててもらう。同じ設計をもとに3社ほどで相見積もりを取り、工事費・設計費・内装の復旧費・仮住まいの有無をそろえて比べよう。
  3. 補助金を申請してから着工:申請は必ず着工前に。交付が決まってから工事を始めて、完了後は写真や書類を提出。所得税の控除は確定申告で、固定資産税の減額は工事完了後おおむね3か月以内の申告が必要なことが多いよ。

見積もり前チェックリスト(これだけ確認すれば安心)

  • 建てた年(1981年5月31日以前に建築確認を受けたか)と、増改築の履歴を確認した
  • 耐震診断を受けて報告書をもらい、どこが弱いかを把握した
  • お住まいの市区町村の補助制度(上限額・所得の条件・申請の締め切り)を窓口で確認した
  • 同じ補強設計をもとに3社ほどで相見積もりを取り、内装の復旧費・仮住まいが含まれるかをそろえた
  • 建設業の許可・保険・施工写真の有無を確認し、頼んでいない「無料点検」には応じないと決めた
まとめてやると安くなることも:耐震補強は内装や外まわりをいったんこわす工事なので、他のリフォームと時期をそろえると足場代や復旧費のむだが減るよ。壁をあけるなら断熱リフォーム、屋根をさわるなら屋根修理、床下に入るなら床下湿気対策を一緒に相談してみてね。中古住宅を買う前なら、ホームインスペクションで状態を確かめておくと計画が立てやすいよ。

08CHAPTER 08

あわせて聞かれる質問(FAQ)

耐震補強工事の費用相場はどのくらい?

結論:家まるごとの耐震補強は約100〜200万円が目安で、なかでも約120〜150万円のあたりに落ち着くケースが多いよ。工法ごとの目安は、耐力壁の増設が1か所あたり約10〜20万円、基礎のひび割れ補修や抱き合わせ補強が約30〜80万円、重い瓦から軽い屋根材への葺き替えが約100〜150万円。ただし家の傷み具合・広さ・工法の組み合わせで大きく動くから、耐震診断の結果と現地見積もりで確認してね。

予算が少ないときは、どこから手をつければいい?

結論:まず耐震診断で「どこが弱いか」を出してもらい、費用対効果の高いところから順に進めるのがおすすめ。一般的には、壁の量が足りない面に耐力壁を足す・柱と土台をつなぐ金物を入れる、といった対策が優先されやすいよ。それでも予算が届かないときは、寝室だけを守る耐震シェルター(約50〜200万円が目安)という選び方もある。全部を一度にやらず、順番を決めて分けて進める相談もできるよ。

耐震補強に補助金や税金の優遇はある?

結論:多くの市区町村に耐震診断・耐震改修の補助制度があって、対象はおおむね「昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた木造住宅」。補助の上限額や所得の条件は自治体でかなり違うので、お住まいの窓口で確認してね。税金では、耐震改修の標準的な費用(補助金を差し引いた額・上限250万円)の10%=上限25万円を所得税から差し引ける仕組みや、翌年度分の固定資産税が2分の1に減額される仕組みがあるよ(床面積120平方メートル相当分まで)。減額は工事完了後おおむね3か月以内の申告が必要なことが多いから、着工前に手順を確認しておこう。

「無料点検」と訪問してくる業者は大丈夫?

結論:こちらから頼んでいないのに突然訪ねてきて「無料で点検します」と言う業者は、点検商法のおそれがあるので気をつけてね。床下や屋根裏に入ったあとで不安をあおり、その場で高額な契約を迫るケースが相談として報告されているよ。家に上げない・その場で契約しない・見積書をもらって3社ほど相見積もりを取る、が基本。訪問販売での契約は原則クーリング・オフ(契約書面を受け取ってから8日以内)ができるよ。困ったら消費者ホットライン188へ相談してね。

耐震補強の前に耐震診断は必要?

結論:必要と考えていいよ。診断をしないと、どの壁が足りないのか・基礎や接合部がどんな状態かが分からず、工事が「効く場所」に当たらないことがあるの。補助金の多くも、診断の結果と補強設計を提出することが条件になっているよ。診断の費用や依頼先は、耐震診断の費用相場と依頼先ランキングのページでまとめているから、あわせて見てみてね。

工事中は家に住んだままでも大丈夫?工期はどのくらい?

結論:部分的な補強なら住んだまま進められることが多いよ。壁を1〜数か所ふさぐ工事は数日〜2週間ほど、基礎の補強や屋根の葺き替えまで含めると数週間かかることもある、というのが一般的な流れ。ただし内装をはがす範囲や家族の生活スタイルで変わるから、着工前に「どの部屋がいつ使えなくなるか」を工程表で見せてもらってね。仮住まいが必要かどうかも、見積もりの段階で確認しておくと安心だよ。