VOL. 377 2026 · JUNE ISSUE 擁壁工事 費用と頼み先

擁壁工事の費用相場と頼み先ランキング

結論:擁壁工事は1㎡あたり3〜10万円前後(RC擁壁3〜11万円・間知ブロック2.8〜7万円)が目安だよ。長さ10m・高さ2mの規模なら60〜200万円程度になることが多いの。高さ2mを超える擁壁は建築確認申請が必要で、自治体によっては補助金が使えることも。「構造の根拠/見積もりの明朗さ/申請対応/施工実績/保証」の5基準で、頼み先をランキングしたよ。

平均閲覧時間:約8分

  • 01相場の軸 — 1㎡3〜10万円前後が中心。長さ10m・高さ2mなら60〜200万円規模が目安なの
  • 022m超は申請 — 確認申請に1ヶ月前後。がけ条例の基準は自治体ごとだから早めに確認してね
  • 03点検商法NG — 「擁壁が危ない」と訪ねてくる営業はその場で契約しない。困ったら188に相談だよ

01CHAPTER 01

擁壁工事の費用はいくら?相場と「費用の決まり方」

結論:擁壁の新設は1㎡あたり3〜10万円前後が中心の目安だよ。費用は「擁壁の面積(長さ×高さ)× 構造の種類 × 現場の条件」の3つでほぼ決まるの。構造は大きく、現場でコンクリートを打つRC(鉄筋コンクリート)擁壁石型のブロックを斜めに積む間知ブロック擁壁型枠ブロックにコンクリートを流し込むタイプなどがあって、高さ・地盤・敷地の余裕で向き不向きが分かれるんだ。古い擁壁の造り替えは解体・撤去費が加わるから、ブロック塀の解体よりずっと大きな工事になるの。金額の目安は下のカードにまとめたよ。

1㎡あたりの単価

3〜10万円前後が中心の目安。重機が入りにくい狭い現場や急な斜面は、仮設や手間が増えて上振れしやすいの。

RC(鉄筋コンクリート)擁壁

1㎡3〜11万円程度。現場でコンクリートを打つL型擁壁が代表格。狭い敷地でも垂直に立てられて、宅地向きの工法だよ。

間知ブロック擁壁

1㎡2.8〜7万円程度。石型のブロックを斜めに積み上げる工法で、のり面や高低差の大きい場所で昔から使われているの。

長さ10m・高さ2mの目安

工法や条件にもよるけど60〜200万円規模。古い擁壁の解体を伴う場合は、撤去・処分費がさらに乗るんだ。

部分補修

軽いひび割れの補修なら1㎡1〜2万円程度から。はらみや傾きが出ている場合は、部分補修では戻せないことが多いの。

設計・申請の費用

高さ2m超は確認申請が必要で、図面・構造計算・申請の費用が工事費と別にかかるの。内訳を分けて確認してね。

数字は「目安」だよ:擁壁の費用は高さ・長さ・工法・地盤・搬入路・地域で大きく変わるんだ。同じ10mでも、重機が横づけできる現場と手運びになる現場では別物の見積もりになるの。だから「工法・高さ・長さ・撤去や残土処分・申請費」の内訳つきで、現地調査をしてもらったうえで2〜3社から見積もりをもらうのが鉄則。補助金の有無もあわせて、最新の情報は市区町村の窓口で確かめよう。

02CHAPTER 02

擁壁工事の頼み先ランキング7【2026年6月】

編集部が「構造の根拠・見積もりの明朗さ・申請対応・施工実績・保証とアフター」の5基準で、はじめてでも頼みやすい順にまとめたよ。擁壁の高さと「新しく造るか・造り替えるか」で最適な相手が変わるから、フィルターで絞り込んでみてね。金額はどれも目安だよ。

目的で絞り込み
比較
1

擁壁専門の土木・基礎工事業者に頼む(自社施工・仕上がり本命)

地盤の確認から鉄筋・型枠・打設・排水処理まで自社で完結——擁壁そのものの品質でいちばん頼れる本命なの

費用 1㎡3〜10万円前後の中心相場どおり 向く人 高さのある擁壁を確実に造りたい人 注意 構造の根拠を示せる業者さんを選んでね
編集部おすすめはじめてなら
擁壁は家と土地を支える土木構造物だから、擁壁・土留めの施工を日常的に手がけている土木・基礎工事の専門業者さんが品質の本命だよ。地盤の確認→工法の選定→鉄筋・型枠・コンクリート打設→排水処理までを自社で進められて、間に入る会社がないぶん費用も適正になりやすいの。料金は1㎡3〜10万円前後の中心相場どおりで、RC擁壁・間知ブロックなど複数の工法から現場に合う提案をしてくれるんだ。選ぶときは①現地調査つきの書面見積もり ②図面や構造計算の提示 ③確認申請まで任せられるかの3つをチェック。2〜3社で比べれば、金額と説明のていねいさの差がはっきり見えるよ。高さ2m超の案件や、道路・通学路に面した擁壁なら、なおさら専門業者さんの実績がものを言うの。
4.7
比較
2

外構・エクステリア業者に頼む(低めの土留め・家まわりと一緒に)

1m前後の土留めや駐車場・フェンスまわりなら、家まわりの計画ごとデザインして任せられる窓口なの

費用 低めの土留めは外構一式に組み込んで割安に 向く人 家まわりの工事と一緒に整えたい人 注意 高さのある擁壁は専門業者さんの領域だよ
高低差が1m前後までの低い土留めや化粧ブロックの壁なら、外構・エクステリア業者さんが頼みやすい窓口だよ。駐車場・フェンス・アプローチとセットでデザインできるから、見た目も含めて家まわりごと整えたい人にぴったりなの。外構工事と同じタイミングにまとめると、重機代や残土処分が共通になって総額が下がりやすいんだ。ただし高さのある擁壁や、がけ条例にかかる現場は土木の専門領域——外構業者さん経由でも実際の施工は協力会社になることが多いから、構造計算と申請をだれが担当するかは最初に確認してね。低い土留めで足りるのか本格的な擁壁が必要なのか迷うときは、両方の前提で見積もりを出してもらうと判断しやすいよ。
4.5
比較
3

造成も手がける土木・建設会社に頼む(高低差の大きい土地ごと)

切土・盛土の造成から排水・擁壁・舗装まで——高低差のある土地をまるごと仕上げる総合力担当なの

費用 造成と一括見積もりで重機代がまとまる 向く人 傾斜地・ひな壇の土地を造成したい人 注意 小さな土留めだけは対象外の会社もある
傾斜地やひな壇の土地に家を建てたい、相続した斜面の土地を活用したい——そんな「土地ごと」の相談に強いのが、造成も手がける土木・建設会社さんだよ。切土・盛土の計画、雨水の排水設計、擁壁、最後の整地まで一括で設計できるから、高低差の大きい現場では総合力がいちばん効くの。擁壁単体で頼むより、造成工事に組み込むと重機の回送費や残土処分がまとまって総額が下がりやすいんだ。跡地を駐車場にするならアスファルト舗装まで同じ会社で進められるのも楽なポイント。逆に住宅の小さな土留めだけのような工事は受けていない会社もあるから、まず規模を伝えて相談してみてね。年度末は公共工事で忙しい業界だから、急ぎでないなら時期をずらすのも手だよ。
4.3
比較
4

建築士・設計事務所と組んで進める(2m超・確認申請が必要なら)

構造計算・図面・役所手続きの専門家——2m超の擁壁や、がけ条例がからむ計画の心強い味方なの

費用 設計・申請費が別途・工事費と分けて確認 向く人 高さ2m超・家の新築とセットで考える人 注意 設計と施工の役割分担を最初に決めてね
高さ2mを超える擁壁の確認申請には、図面と構造計算書が必要——ここで頼りになるのが建築士さん・設計事務所だよ。家の新築や建て替えと同時に擁壁を計画するケースでは、建物と擁壁の位置関係・基礎への影響・がけ条例への対応までまとめて設計してもらえるから、あとから「擁壁のせいで建物の配置が変わる」みたいな手戻りがないの。申請から許可までは1ヶ月前後が目安で、役所とのやりとりも代行してくれるんだ。設計・申請の費用は工事費とは別に発生するから、見積もりでは「設計料・申請料・工事費」を分けて確認してね。施工は設計事務所の紹介か、自分で選んだ専門業者さんに頼む形——設計と施工が分かれることで工事内容のチェックが働くのも、実は大きなメリットなの。
4.1
比較
5

解体業者とセットで頼む(古い擁壁の造り替え・撤去なら)

古い擁壁の解体→残土処理→新設まで、重機が現場にいるうちに進めるのが効率のいいルートなの

費用 解体と新設の一括見積もりで段取りが最短 向く人 古い石積みやひび割れた擁壁を直したい人 注意 新設側の構造・申請の担当を必ず確認してね
大谷石積みや古いブロックの擁壁を壊して造り替える計画なら、解体業者さんを起点にセットで見積もるのが段取りのいいルートだよ。擁壁の解体には重機と残土・ガラ処分がつきものだから、解体→整地→新設をひとつの流れで進めると、回送費や処分費がまとまって総額を抑えやすいの。実家の建物ごと土地を整理するケースなら、家の解体ブロック塀の解体と同じタイミングにまとめると効率的なんだ。注意したいのは、新しい擁壁の構造計算や確認申請は解体業者さんの本業ではないこと——新設側は専門業者さんや建築士さんが担当する体制かを最初に確認してね。「壊す見積もり」と「造る見積もり」を分けてもらうと、あとから比較しやすいよ。
3.9
比較
6

工務店・ハウスメーカー経由で頼む(新築・建て替えと一緒に)

窓口と保証をひとつにまとめたい人向け——手間いらずのぶん中間費用が乗りやすい安心優先ルートなの

費用 仲介ぶん数十万円単位で高くなることも 向く人 新築・建て替えの打ち合わせをまとめたい人 注意 擁壁部分だけ分離発注できるか聞いてみてね
新築や建て替えの土地に擁壁が必要なら、建物を頼む工務店・ハウスメーカーにまとめて任せる選択肢もあるよ。窓口・工程・保証がひとつになるから、家づくりで手一杯の時期にはまちがいなく楽なの。ただし擁壁工事は住宅会社の本業ではなくて、実際の施工は提携の土木業者さんが行うのがほとんど——間に入るぶんの紹介手数料や管理費が乗って、直接頼むより数十万円単位で高くなることもあるといわれているんだ。金額を重視するなら、「擁壁部分は分離発注したい」と伝えて、専門業者さんの相見積もりと比べるのが賢い進め方。その場合も、建物の基礎と擁壁の位置関係や保証の境目だけは、住宅会社さんと業者さんの間で事前にすり合わせてもらってね。
3.7
比較
7

自分でやるのは低い土留めまで(擁壁のDIYは危険)

花壇や30〜50cmの段差の土留めはDIYもOK——でも人の背に近い擁壁は命にかかわるプロの領域なの

費用 土留めブロックや枕木なら材料費数千円〜 向く人 花壇・低い段差を自分で整えたい人 注意 高さ1m近い土留めや擁壁のDIYはNGだよ
「擁壁をDIYで」は、結論から言うと危険だからやめてね。土が壁を押す力(土圧)は想像よりずっと大きくて、構造の裏付けなしに積んだブロックは大雨のあとに突然崩れることがあるの。崩れた壁が隣家や通行人に被害を与えたら、所有者の責任が問われるんだ。自分で楽しめるのは、花壇の縁取りや高さ30〜50cm程度の低い土留めまで——ホームセンターの土留めブロックや枕木で、材料費数千円〜から作れるよ。それでも水はけ(壁の裏に砕石を入れて、水の逃げ道を作る)だけは省略しないのが長持ちのコツ。段差が膝を超えるようなら、迷わず外構業者さんか専門業者さんに相談してね。庭づくりの他のDIYと違って、土留めは「失敗=崩壊」だから、慎重すぎるくらいでちょうどいいの。
3.5

※ 評価は編集部による5基準(構造の根拠・見積もりの明朗さ・申請対応・施工実績・保証とアフター)の総合判断だよ(2026年6月時点)。金額は各業界の公開料金情報をもとにした目安で、高さ・長さ・工法・地盤・搬入路・地域によって大きく変わるの。正確な料金は必ず現地調査つきの見積もりで確かめてね。

03CHAPTER 03

頼み先選び(=失敗しない5基準)

このランキングは、擁壁工事でつまずきやすい5点を基準にしてるよ。擁壁は「壊れたら直す」ではなく「壊れないように造る」が全て——見えない構造と排水まで含めて比べるのがコツなの。

① 構造の根拠はある?

図面や構造計算で「なぜこの工法・この厚みか」を説明できるか。根拠のない「大丈夫です」だけの業者さんは選ばないでね。

② 見積もりは明朗?

工法・高さ・長さ・撤去や残土処分・申請費の内訳が数字で書かれているか。「一式◯万円」だけなら内容を確認しようね。

③ 申請まで任せられる?

2m超の確認申請やがけ条例の手続きを代行できるか。役所とのやりとりに慣れた業者さんだと、段取りがぐっと早いの。

④ 実績と体制は?

同じくらいの高さ・規模の施工例があるか。自社施工か協力会社か、現場をだれが管理するかも聞いてみると分かるよ。

⑤ 保証とアフターは?

完成後にひびや沈みが出たときの対応を書面で確認できるか。完了時の書類や工事写真を残してくれる業者さんは信頼できるの。

04CHAPTER 04

状況別おすすめ早見表

「うちの場合はどこに頼む?」を一発で。擁壁の高さといまの状況で選んでみてね。

新築の土地に擁壁が必要

建物と一緒に安全に

推し建築士+専門業者

2m超は確認申請が必要。設計段階から擁壁を組み込むと手戻りがないの。

古い擁壁のひび・はらみ

まず安全を確かめたい

推し専門業者の点検

昭和36年以前や大谷石積みは要注意。複数の目で確かめるのが安心よ。

高低差の大きい土地の造成

土地ごと仕上げたい

推し土木・建設会社

造成・排水・擁壁・整地まで一括。重機代がまとまって割安なの。

花壇・低い段差の土留め

小さく安く整えたい

推し外構業者/低ければDIY

1m前後までは外構の領域。30〜50cmならDIYでも楽しめるの。

古い擁壁を壊して造り替え

解体から新設まで一気に

推し解体業者とセット

重機がいるうちに新設まで。構造と申請の担当だけ確認してね。

費用をなるべく抑えたい

補助金と相見積もりで

推し市区町村の補助制度を確認

自治体によっては工事費の一部補助も。着工前の申請が条件だよ。

ちなみに、「全面造り替え」だけが正解じゃないの。劣化が部分的なら補修や排水の改善で安全を保てるケースもあるし、低い段差なら土留めで足りることもあるよ。だからこそ、最初の点検と「補修案・造り替え案の両方の見積もり」をもらって、費用と安全のバランスで判断するのが上手な進め方なの。

05CHAPTER 05

損しないための注意点と、よくあるトラブル回避

「擁壁が危ない」と訪ねてくる点検商法は契約しない

結論:屋根や外壁で多い点検商法は、擁壁でも使われる手口だよ。「近くの工事から見えたんですが、お宅の擁壁が膨らんでいて危険です」と不安をあおって、その場で高額な工事を契約させようとするの。擁壁の危険度は外から数分見ただけでは判断できないから、その場では絶対に契約せず、社名と連絡先を控えて、別の専門業者さんや自治体の建築指導課に点検を相談してね。訪問販売で契約してしまっても、書面を受け取った日から8日以内ならクーリングオフができるよ。困ったときは消費者ホットライン「188」へ。

無申請の擁壁は「あとで」高くつく

高さ2m超の擁壁を申請なしで造ってしまうと、そのときは安く済んだように見えても、将来の建て替えで建築確認が通らない・売却時に買い手の住宅ローンに影響するなど、あとから大きなコストになって返ってくるの。「申請なしでやれば安くできますよ」という提案は、安さの理由がリスクの先送りだから断ってね。検査済証や図面は、工事が終わったら家の権利書と同じくらい大切に保管しておこう。

擁壁の敵は「水」——水抜き穴を軽視しない

擁壁が壊れる原因の多くは、壁の裏にたまった水の圧力なんだ。だから擁壁には水抜き穴が設けられていて、裏側には水を通す砕石の層を入れるのが基本なの。水抜き穴が詰まったままの古い擁壁や、大雨のあとに壁面から水がにじむ擁壁は、内部に水圧がかかっているサインかもしれないから、点検を相談してね。新設の見積もりでも、排水処理(水抜き穴・裏込めの砕石・水の逃げ道)がきちんと書かれているかは、業者さんの質を見分ける分かりやすいポイントだよ。

隣地との擁壁——「だれの所有か」で進め方が変わる

境界にある擁壁は、自分の土地側の所有なのか、隣地側なのか、共有なのかで、補修や造り替えの進め方が変わるの。隣地の擁壁が心配なときも、勝手に手を入れることはできないから、まず所有者さんに状況を伝えて話し合うのが第一歩。話が進まないときは自治体の窓口に相談してね。逆に自分の擁壁が壊れて隣家や通行人に被害が出ると、所有者として重い責任を負うことになるんだ(民法の工作物責任)。家の基礎のひび割れと同じで、「気づいたときに点検」がいちばん安上がりなの。

こんな点に気をつけてね

  • 1不安をあおる訪問営業は断る(危険かどうかは複数の目で確認。契約しても8日以内ならクーリングオフだよ)
  • 2「申請なしで安く」は断る(無申請の擁壁は建て替え・売却のときに必ず高くつくの)
  • 3水抜き穴と排水を必ず確認(擁壁の敵は水圧。見積もりの排水処理の記載は質の見分けポイントよ)
依頼前に確認することリスト:①擁壁の高さ・長さのおおよその寸法と全景写真 ②ひび・はらみ・水のにじみなど気になる箇所の写真 ③検査済証・図面・土地購入時の書類の有無 ④隣地との位置関係(どちらの所有か) ⑤市区町村の補助制度の有無。この5つを揃えて伝えれば、見積もりの精度がぐっと上がるよ。

06CHAPTER 06

はじめてでも迷わない・擁壁依頼の流れ5ステップ

順番さえ守れば、むずかしくないよ。測る → 書類を探す → 相見積もり → 申請と工事 → 完了確認の5ステップ。

  1. 寸法を測って写真を撮る:擁壁(または擁壁を造りたい斜面)の長さと高さをメジャーで測って、全景と気になる箇所(ひび・はらみ・水のにじみ)の写真を撮っておこう。高さ×長さのおおよその㎡数が分かるだけで、電話やフォームでの概算がぐっと正確になるの。斜面で測りにくいときは、だいたいで大丈夫だよ。
  2. 書類を探す:検査済証・図面・土地購入時の重要事項説明書があるか探してみてね。擁壁の素性(いつ・どんな構造で造られたか)が分かると、点検も見積もりも話が早いの。書類が見つからない古い擁壁は、その旨を伝えれば現地調査で判断してもらえるから心配しないでね。
  3. 現地調査つきの見積もりを2〜3社から取る:擁壁は現場を見ないと見積もれない工事だから、必ず現地調査つきで。「工法・高さ・長さ・撤去や残土処分・申請費」の内訳と、排水処理の記載があるかを比べてね。補助金を使うなら、このタイミングで市区町村にも確認を(着工前の申請が条件のことが多いの)。
  4. 申請と工事:高さ2m超は確認申請に1ヶ月前後。工事そのものは規模にもよるけど2週間〜1ヶ月以上が目安だよ。工事中は重機の出入りがあるから、近隣へのあいさつは業者さんと一緒に済ませておくと安心なの。雨で工程が延びることもあるから、スケジュールには余裕をね。
  5. 完了確認と書類の保管:仕上がりの確認では、水抜き穴の位置と数・壁面の仕上がり・境界との位置関係を一緒にチェック。完了検査の書類・図面・工事写真は、将来の売却や建て替えのときの大切な資産になるから、まとめて保管しておいてね。

07CHAPTER 07

あわせて聞かれる質問(FAQ)

擁壁工事の費用は1㎡いくら?

結論:擁壁の新設で1㎡あたり3〜10万円前後が中心の目安だよ。鉄筋コンクリート(RC)のL型擁壁で1㎡3〜11万円、間知ブロックの練積み擁壁で1㎡2.8〜7万円程度が、よく見かける価格帯なの。費用は「擁壁の面積(長さ×高さ)×構造の種類×現場の条件」でほぼ決まって、長さ10m・高さ2mなら60〜200万円規模になることが多いんだ。重機が入りにくい狭い土地や、急な斜面の現場は仮設や手間が増えて上振れするの。金額は地域や地盤でも大きく変わるから、必ず現地調査つきの見積もりを2〜3社から取って比べてね。

高さ2mを超える擁壁は申請が必要?

結論:高さ2mを超える擁壁を造るときは、建築基準法にもとづく工作物の確認申請が必要だよ。申請から許可までは1ヶ月前後かかるのが目安で、図面や構造計算書もセットで求められるの。さらに多くの自治体には「がけ条例」があって、高低差2m以上の斜面の近くに家を建てるときは擁壁などの安全対策が求められることが多いんだ(基準は自治体ごとに違うの)。申請の手続きは業者さんや建築士さんが代行してくれるのが普通だから、見積もり時に「申請費用も含まれているか」を確認してね。無申請で造った擁壁は、将来の建て替えや売却のときに大きなマイナスになるから、近道はしないのが結局いちばんお得だよ。

古い擁壁の造り替えはいくらかかる?

結論:古い擁壁の造り替えは「解体・撤去費+新設費」がかかるから、規模によっては総額数百万円になることもあるんだ。軽いひび割れの補修だけなら1㎡あたり1〜2万円程度から対応できることもあるけど、はらみ(壁の膨らみ)や傾きが出ている場合は、部分補修では安全を取り戻せないことが多いの。特に注意したいのは、宅地造成の法律が整う前——昭和36年(1961年)より前に造られた擁壁や、大谷石積み・ブロックの増し積み擁壁。現在の基準を満たしていないことが多くて、専門家の点検をおすすめするよ。擁壁の寿命はおおむね30〜50年といわれるから、家の建て替えのタイミングで一緒に見直すのが計画的なの。

擁壁工事に補助金は使える?

結論:お住まいの市区町村によっては、危険な擁壁やがけの改修に補助金が出ることがあるよ。たとえば工事費の3分の1〜2分の1、上限100万〜400万円といった制度を設けている自治体があるの(名称や条件は地域ごとにバラバラなんだ)。対象になりやすいのは、高さ2mを超える擁壁・通学路や道路に面している・劣化のサインが出ている、といったケース。大事なのは、ほとんどの制度が「工事の契約・着工前の申請」を条件にしていること。工事を始めてからだと対象外になっちゃうから、見積もりを取る段階で市区町村の建築指導課などに「擁壁の補助制度はありますか」と確認してね。業者さんに申請サポートの経験があるかを聞くのも有効だよ。

危ない擁壁のサインは?

結論:ひび割れ・はらみ(壁面の膨らみ)・傾き・水抜き穴の詰まり、この4つが代表的な劣化のサインだよ。とくに雨のあとに壁から水がにじむ・水抜き穴から水が出ていないという状態は、壁の裏に水圧がたまっているおそれがあって要注意なの。擁壁は壊れると家や隣家・通行人にまで被害が及ぶ工作物で、民法では所有者が重い責任を負うとされているんだ。サインに気づいたら放置せず、専門業者さんか自治体の窓口に点検を相談してね。隣の土地の擁壁が心配な場合は、まず所有者さんに状況を伝えて、話が進まないときは自治体に相談する流れが現実的だよ。ひとりで抱え込まないことが大切なの。

「擁壁が危険です」と訪ねてくる業者は信用していい?

結論:その場で契約するのは絶対にやめてね。「近くで工事をしていたら、お宅の擁壁が危ないのが見えた」と不安をあおって高額な工事を契約させる、点検商法と呼ばれる手口が擁壁や屋根の分野で報告されているの。本当に危険かどうかは、その業者さんの言葉だけでは分からないから、社名と連絡先を控えたうえで、別の専門業者や自治体の建築指導課に点検を相談して確かめよう。訪問販売で契約してしまっても、書面を受け取った日から8日以内ならクーリングオフができるよ。困ったときは消費者ホットライン「188」に電話すれば、近くの消費生活センターにつないでもらえるの。あわてず、複数の目で確認するのがいちばんの防御だよ。