05CHAPTER 05
漆喰補修料金のしくみと頼む前の注意点
料金は「単価 × 漆喰の長さ」+足場の有無で決まる
結論:見積もりで見るべきポイントは3つだけ。①工法(詰め直し3,500〜5,000円/m・棟瓦取り直し1〜1.5万円/m程度が目安)、②漆喰の長さ(戸建ては棟・軒先あわせて50m前後が多いの。「単価×m数」の内訳が書かれているか確認してね)、③足場の有無(2階建てや急勾配だと15〜20万円程度の加算も。1階の下屋だけなら不要なこともあるよ)。同じ屋根でも「どこまで直すか」で総額が大きく変わるから、写真つきの点検報告で工法の根拠を見せてもらうのがいちばん大事なの。
「漆喰が剥がれてますよ」の訪問営業——その場で契約しない
漆喰は、訪問販売の点検商法でいちばん名指しされやすい部位のひとつなんだ。「近くで工事をしていたら剥がれが見えた」「このままだと雨漏りする」と不安をあおって、その場で契約させる手口が報告されているの。国民生活センターによると、屋根工事の点検商法の相談は2022年度に2,885件で2018年度の約3倍(2023年10月の公表)、点検商法全体では2025年度に19,696件あったよ(2026年7月31日更新の集計)。
なかには補修が不要な屋根に虚偽の指摘をしたり、相場の数倍の見積もりを出したりする例もあるんだよ(同じ工事で訪問業者80万円・専門店20万円という差が出た事例も)。不安になっても、その場では決めないでね。自分で選んだ業者さん2〜3社の写真つき点検と比べれば、本当の状態と適正価格はちゃんと見えてくるんだ。もし契約してしまっても、訪問販売なら契約書面を受け取った日から8日以内はクーリングオフできる。困ったときは消費者ホットライン「188」に電話して、最寄りの消費生活センターに相談してね。
「火災保険で実質無料」の勧誘と、詰め増し・コーキング固めにも注意
もうひとつの定番トラブルが保険金の不正請求への誘い込み。経年劣化なのに「台風のせいにすれば保険で無料で直せる」とすすめる業者がいるけど、虚偽申請のリスクを負うのは契約者本人なの。保険が使えるかは保険会社に自分で確認するのが正解だよ。施工面では、古い漆喰の上に塗り重ねる「詰め増し」と、コーキング材で瓦を固める安易なシーリング施工に注意。どちらも一見きれいに仕上がるけど、剥がれやすかったり瓦の通気を塞いで湿気を溜めたりして、数年後の本格補修をかえって難しくすることがあるんだ。
こんな点に気をつけてね
- 1剥がれを「まだ大丈夫」と放置しない(棟の中の土が雨を吸うと、雨漏り・瓦ズレ・取り直し工事へ進んで費用が数倍になるの。かけらを見つけたら点検してね)
- 2自分で屋根に登らない(瓦は滑りやすく転落事故の危険が大きいの。観察は地上から双眼鏡・スマホズームで。低い下屋でも作業はプロに任せてね)
- 3「一式見積もり」のまま契約しない(単価×m数の内訳と施工前後の写真報告を約束してくれるか。屋根の上が見えない分、書面と写真が守りになるよ)
✅申し込み前に確認することリスト:①点検は写真つきで無料か ②見積もりは「工法・単価×m数・足場の要否」の内訳つきか ③古い漆喰の撤去が工程に含まれているか ④施工保証の年数と工事中の保険加入 ⑤瓦工事の実績(瓦葺き技能士の在籍など)。この5つを聞けば、安心して任せられるかはだいたい見分けられるよ。
見積もりを取る前のチェックリスト
業者さんに連絡する前に、この7つをそろえておくと、見積もりの比較がぐっとスムーズになるよ。
- 棟まわりの剥がれ・変色や、庭・雨どいに落ちた白いかけらの写真を撮ったか(かけらは捨てずに保管・火災保険の相談にも役立つよ)
- 築年数と前回のメンテ時期、台風・地震のあとかなど原因の心当たりをメモしたか
- 突然訪ねてくる「漆喰が剥がれてますよ」の点検商法は、その場で契約せず別の業者さんと比べると決めたか
- 見積もりは「工法・単価×m数・足場の要否」の内訳つきか(「工事一式◯十万円」だけはNG)
- 古い漆喰の撤去が工程に含まれているか(詰め増し=重ね塗りで済ませていないか)
- 施工保証の年数と、高所作業中の事故に備える損害賠償保険の加入を確認したか
- 2〜3社で写真つき点検の相見積もりを取り、総額で比べたか(自然災害が原因っぽいなら契約前に保険会社へ自分で連絡)